たくちゃんぐの詩

趣味で、「たくちゃんぐ 」として、音楽活動してます。こちらでは、作詞の勉強も兼ねて、いろんなテーマで詩を作ってみようかと自由詩みたいな適当な感じで取り組んでます。別途アメブロしてますが、こちらでは、詩集として書き残していこうかと♪

風船

 

 

「風船」


しぼんだり、ふくらんだり
繰り返しては、のびていく。


初めは、恐れることなく
ありったけの「期待」と夢を
つめ込んで、吹き込んでいく。


しぼんだり、ふくらんだりを
繰り返しながら、ふくらみすぎた「期待」は
いつの日か
前触れもなく抜けていく。
夢のすき間を、抜けていく。


破れてしまった風船は
二度と、のびることはないという。


そうして、大人は諦めていく。

 


クレヨンで描いたような、ふるさとで


手のひらで跳ねる、小さな風船を
懐かしみながら、抱きしめていく。


時の向こうに、手を振ると
安心と虚しさが、交ざりあい
流れた景色を、撫でていく。


それでも僕らは、あの頃に
期待と夢を、ふくらませ
風を探しては、船を飛ばしていたんだ。